人の時を想う?その6

人の時を想う? その6は、「どのように喫煙をやめるか」です。
本人が禁煙を決意しなければ、誰も喫煙を止めさせることはできません。
では、本人が禁煙を決意したなら、どうすれば禁煙の成功率を高めることができるでしょうか。

1、「ハードル」に備える。
普通喫煙の欲求は、禁煙を始めてから3日くらいがピークで、2週間ほどすると徐々に消滅していきます。
その時期に、喫煙に対する欲求が波のように断続的に襲ってきます。
禁煙してから数年たっても、急に吸いたくなることもあります。
そういう時は慌てずにまず5分我慢します。 すると衝動は収まってきます。
他の離脱症状として、眠気や集中力の低下を経験したり、体重が増えたりする人もいます。
痛み、かゆみ、発汗、せきなどが起こり、イライラや怒り、場合によってはうつ状態などの感情の起伏を経験することもあります。
それでも多くの場合それらの症状は、4週間から6週間で収まります。
この大変な時期を乗り越えるのに役立つ方法として、1、睡眠時間を増やす。 2、水やジュースを十分に飲み、健康に良い食物を取る。 3、適度な運動をする。 4、深呼吸しきれいな空気で自分の肺が満たされるのをイメージする。





2、自分にとっての「引き金」を理解しておく。
ある活動や気分が引き金となってたばこを吸いたくなることもあります。
たとえば、なにかを飲みながらたばこを吸っていた人が禁煙するときには、その飲み物をゆっくり取るということを避けます。
ある人は、いつもコーヒー休憩のときにたばこを吸っていたので、コーヒーを飲む時、特にたばこを吸う欲求が強くなるそうです。
アルコールが関係する場合状況は異なります。 実際禁煙するつもりならアルコールを控え、それが提供される場所にもいかないことが必要になります。かなりの割合の人が飲酒の際に喫煙に逆戻りしてしまいます。
その理由として、1、アルコールを少し飲むだけでも、ニコチンによる快感は高まる。 2、飲酒の席では、たばこが付きものという場合が多い。 3、飲酒によって判断力が鈍り、抑制力が弱まる。





3、「付き合う相手」をよく選ぶ。
たとえば喫煙者や、喫煙を勧める人と必要もなく交友を持つことを避けます。 また禁煙の努力を妨げようとして、からかうような人とは距離を置きます。





4、 「感情」を制御する。
ある調査によれば、喫煙に逆戻りした人のほぼ3分の2は、その直前にストレスや怒りを感じていました。
もし何かの感情が引き金となってどうしても吸いたくなるなら、水を飲む、ガムをかむ、散歩に行くなどして、気分を紛らわす、もしくは変えます。
意識して積極的なことを考えるようにします。





5、 「言い訳」を避ける。
「ほんの1本だけだから」 
1本のたばこでも、脳内のニコチン受容体に50%にまで作用し、満足感が3時間ほど続きます。
結果は多くの場合、完全な逆戻りです。

「たばこはストレスの解消になる」
研究によれば、ニコチンは実際にはストレスを感じさせるホルモンの数値を上げます。
ストレスが解消されたと感じるのはたいてい、「離脱症状が一時的に和らぐ」からにすぎません。

「どうせ、逆戻りしてしまう」
禁煙を目指している人が、「ハードル」につまずいてしまうことは、ありがちです。
それでも、越えられないわけでは決してありません。 つまずくことは失敗ではなく、あきらめることが失敗です。
努力を続けるなら成功できます。

MT