by chance? or by design?

今週のby chance? or by design?は、3番目の通説、「化石」という”記録”が大進化を裏付けているかについて、考えます。
(大進化とは、生物の”種”をまたぐ進化のことで、種の範囲内における、環境に適応する等の為の変化、いわゆる小進化ではありません
進化論では、小進化が膨大な時間で重なると大進化につながると考えています。)

一般に目にする科学雑誌や教科書等を見ると、進化論は、化石の発見によって十分裏付けられている印象を受けます。
先週取り上げた、NASの雑誌からも科学者の発見した数々の化石は大進化を十二分に裏づけている,という印象を受けます。
たとえば、「魚類と両生類の間,両生類と爬虫類の間,そして爬虫類と哺乳類の間に,さらに霊長類の系統に沿って,中間的な形態のものがあまりにも数多く発見されているので,種から種への移行の時期を明確に見定めることがしばしば困難なほどである」。とあります。

これは本当でしょうか?
進化論を擁護するナイルズ・エルドリッジによれば,化石の記録から分かるのは,漸進的な変化の蓄積があるということではありません。
むしろ,長期間にわたって「大半の種で進化的変化の蓄積がほとんどない」ということなのです。

世界の科学者はこれまでに約2億個の大型化石と,それをはるかに超える数の微化石を発掘し,リストを作ってきました。
この膨大かつ詳細な記録から,大勢の研究者は,主要な動物グループはいずれも突然に出現し,その後は実質的に変化せず,幾つもの種は出現した時と同じほど突然に消滅した,と考えています。

豊田