by chance? or by design?

今週のby chance? or by design? は、1935年 スタンレー・ミラーが行なった、タンパク質の構成材料となる多くのアミノ酸のうちの幾つかを生じさせた実験について。

ミラーは水素、メタン、アンモニア、水蒸気からなる「大気」の中に電気火花を通しました。
それにより生命が存在する為に必要な20種類のアミノ酸のうち4つを生じさせました。

しかしミラーが、仮定した「大気」自体が大きなジレンマになりました。
ミラーと協力者は、「生物学的に関心を持つべき化合物の合成は還元的な(その大気中に遊離した酸素を含まない)条件下のみで起きる」と述べました。

しかし他の進化論者は、空気中に酸素が存在していたはずと唱えています。
なぜなら、酸素がなければアミノ酸宇宙線によって破壊されるからです。

酸素がない条件下でアミノ酸は発生しなければならないが、その酸素がアミノ酸宇宙線から保護しなければならない、というジレンマです。

タンパク質分子は50から数千個のアミノ酸が特異な配列で結合してできています。
いわゆる“単純”な細胞でさえ、タンパク質の種類は数千にもなり、平均的な機能タンパク質には200のアミノ酸が含まれています。 100のアミノ酸しか含まれていないタンパク質分子ひとつであっても、地球上で偶然に形成される確率は1000兆分の1であるとされています。

しかも細胞が生き続けるには少なくとも3種類の複雑な分子の協力が欠かせません。
DNAとRNAとタンパク質です。
進化論者のヒューバート・P・ヨケーによると生命の起源がタンパク質からということはあり得ません。
なぜならタンパク質を作るにはRNAが必要であり、RNAの生成にはタンパク質が関わっているからです。



次回は大気中で偶然に必要なアミノ酸が生成されたとして、それが降下して大洋の中で“有機物のスープ”が形成されるかどうかについて。

豊田